ポリネシアンセックスという言葉をご存知でしょうか?
以前話題になったので、知っているという方は意外と多いのかもしれません。
Twitterで検索してみても、わりと頻繁につぶやかれていました。
「ポリネシアンセックスは凄い!」
「いままで感じたことのない快感を得られる。」
「普段よりもずっと早くイッてしまった。」
「女性が普段のセックスでは見られないくらい感じていた!!」
といった感想や体験談がネットで見られたりもします。
いっぽうで、広く知られているポリネシアンセックスのやり方にはいくつかの欠点があります。
ネットではあまり触れられていないようなので、それらも含めてポリネシアンセックスについて解説します。
- ポリネシアンセックスのやり方を知りたい
- チャレンジしてみたけれど、どうもうまくいかない
- こんな手間暇かかることやってられないけれど、もっといい方法ないの?
といった方にお勧めの内容です。
ポリネシアンセックス(Polynesian Sex)とは?
(画像はWikipedia:ポリネシアより引用)
ポリネシアンセックスとは、ニュージーランドやサモアといったポリネシア地方で昔から伝わるとされる、セックスの方法です。
アメリカの宗教学者が著書に記し、日本では五木寛之氏の著書で知られるようになりました。
ポリネシアンセックスは、分類としては「保留性交」と呼ばれる方法の1つです。
保留性交とは「射精を急がない、あるいはあえて射精をしないセックス」のことで、世界各地でいろいろなやり方が伝わっています。
言い換えれば、保留性交はポリネシアンセックスだけの特徴ではないんですね。
ちなみに画像はポリネシア地方ですが、随分と広いエリアを指しているのがわかります。
ポリネシアセックスをするとどんな効果があるのか?
ポリネシアンセックスの特徴と効果して挙げられることが多いのは、主に次のようなものです。
特徴と効果
- 精神的なつながりを重視する
- 一般的なセックスとは異なる快感を得られる
- 終わった後の満足感と関係改善
精神的なつながりというと、やや漠然としていますね。
性行為そのものの快感よりも、ポリネシアンセックスを通じてお互いの信頼関係が深まったり、より幸せを感じられたりといった心の充足感がポイントだということです。
実際にポリネシアンセックスをやってみると、お互いに相手のことをより愛おしく感じたり、もっと好きになったり、大切な存在であることを思い出したり、相手に優しくなったりします。
またポリネシアンセックスが注目を浴びる理由として、一般的なセックスとは異なる快感を得られるとされる点があります。
そうした普段とは異なる快感体験や心の結びつきの強まりによって、終わった後の充実感や満足感も一般的なセックスとは違う、といった感想も多いようです。
またポリネシアンセックスは、男女どちらかの一方的なセックスではなく、長時間の共同作業です。
ですので、うまくいった後はお互いの関係がより深まるといった効果もあるとされます。
つまりポリネシアンセックスは、うまく実践できれば男女双方の心と体、どちらも満たすことができる素晴らしいやり方だということです。
この特徴から、夫婦や恋人などのパートナーシップのある関係の男女に向いています。
・・・ただし、うまくいけば、ですが。
では、具体的にポリネシアンセックスのやり方を解説していきます。
ポリネシアンセックスのやり方
ポリネシアンセックスは、事前の準備に手間と時間がかかります。
まず大きなポイントは以下の通りです。
ポイント
- 挿入行為は5日に1回、他の4日は気分を盛り上げ欲求を貯める準備期間とする
- 時間がかかるので休日の午前中などに行う
- 行為前の食事は控える
- 行為に集中できる環境を整える
- 挿入前に愛撫を最低1時間行う
- 男女とも楽な体位で行う
- 挿入後30分はピストンをしない
- イッた後もつながったままにする
なんだか面倒そうだなあと感じるでしょうが、たしかに手間暇はかかります。
より詳しく見ていきます。
挿入は5日目に、それまでの4日間は前戯の期間
ポリネシアンセックスでは、いわゆるセックス(挿入行為)は5日目に行い、それまでの4日間は前戯の期間です。
5日目にどっぷり浸るために、前4日はけっして挿入はせず、体に触れ合ったり、抱きしめたり、キスをしたりしながら、お互い焦らして欲求を貯めていきます。
また体への刺激だけでなく、セクシャルな会話やお互いへの愛情を示す言葉などで気持ちの面も盛り上げていきます。
ただし4日間、性器に触れることだけは控えます。
これは性器に性エネルギーを貯めるという思想から来ていると思われます。
挿入する5日目のセッティング
挿入する5日目は、特に時間をかけることになります。
ですので、ポリネシアンセックスをするのは休日の午前中が推奨されます。
逆に言えば、お互い時間が取れるタイミングがあるなら、休日縛りや午前縛りがあるわけではありません。
ただし人間は生理的に夜は体を休めるリズムになりますので、なるべく昼間のほうがいいです。
また行為中は満腹状態でないほうがいいので、行為前の食事は控えることが推奨されています。
とはいえ、お腹が空きすぎていたり水分が不足していたりするとエネルギーが持ちませんので、適度に調整するべきです。
また数時間セックス漬けになるため、もろもろの用事はあらかじめすませておきます。
途中で邪魔が入らないよう、スマホの電源は切るなどの準備もしておきます。
ポリネシアンセックスは最低1時間愛撫する
ポリネシアンセックスでよく言われる方法の1つが、最低1時間の愛撫です。
愛撫の方法自体は一般的なセックスと大きな違いはありませんが、全身すみずみを長時間愛撫し続けます。
このときは今までの4日間ノータッチだった性器への愛撫もOKになります。
だからといっていきなり性器を愛撫するのではなく、まずは体の末端部分(頭、手、足)から愛撫を始めます。
そのうえで興奮度が高まってくれば、クンニリングスやフェラチオもしていいです。
また、この段階で女性が何度かイクこともありますが、そのまま続けて構いません。
男性がイッた場合は、回復できそうなら続けて構いませんが、回復が難しそうなら止めても構いません。
男女とも楽な体位で挿入し、最低30分はピストンは控え目に
ポリネシアンセックスは挿入後も時間をかけるので、男女どちらかに負担がかかる体位では実践は難しいです。
男女とも横になった上で挿入する姿勢なども紹介されていますが、一般的な正常位ベースでも充分です。
そして挿入後は30分はピストンを控え、挿入したまま腰は使わず、可能な範囲で愛撫をしたり抱きしめたりします。
ただし、挿入後に腰を使わないと勃起を維持できず萎えることもよくありますから、萎えそうになったら回復させる程度にゆっくり動かすのは良いとされています。
そのうえで復活したらまた腰は静止し、挿入しながらの愛撫を続けます。
30分が過ぎたらピストンしても大丈夫ですが、やはりゆっくりと腰を動かすことがポイント。
すでに女性は充分興奮状態になっているので、わずかな動きでも快感を感じられます。
そして男性が射精したのちも、すぐには抜かず繋がったまましばらく過ごすとよいとされています。
以上がポリネシアンセックスのやり方です。
なぜポリネシアンセックスを安易にお勧めできないのか?
このように流れを見てみると、ポリネシアンセックスについてさまざまな疑問があるかと思います。
そして、その疑問点がそのままポリネシアンセックスの欠点にもつながります。
特に以下の欠点があるため、一般的なポリネシアンセックスのやり方をそのまま実践することは、個人的には安易にお勧めできません。
欠点
- セックスの回数が減る
- 1回のセックスに費やす時間が多すぎる
- 男性の勃起維持不能(ED)や早漏などの原因となり、自信をなくす可能性がある
- 望まぬ妊娠や性感染症のリスクがある
1つずつ詳しく見ていきます。
ポリネシアンセックスはセックスの回数が減る
確かにポリネシアンセックスは実践できれば、1回あたりのセックスは充実したものになります。
けれども、セックスの前4日を含め5日かけるというやり方ですと、月にセックスできるのが6~7回です。
またお互いのスケジュールが合わなかったとしたら、実際にセックスできる回数はもっと減ってしまいますよね。
そのぶん充実したセックスができればいいという考えなら、あるいは少ない回数でも満足できるならそれでもいいでしょう。
けれども、毎回それでは逆に不満が貯まるという人は、現実的には少なくないでしょう。
特に若い男性の場合は不満がたまることが考えられますので、回数が少なくても満足できるような関係のカップルや、熟年夫婦などのほうがポリネシアンセックスの実践には向いています。
ポリネシアンセックスは時間がかかり過ぎる
一般的なポリネシアンセックスは挿入前4日も含め、当日もさまざまな準備をして数時間かけて行ないますので、1回のセックスのためにかなりの時間をかけます。
またポリネシアンセックスを終えた後は、男女とも心地よい疲労と満足感を感じて寝てしまうことが多いです。
ということは、貴重な休みが午前中どころか日中まるまる潰れてしまうことも充分考えられます。
事前の準備、セックス中、セックス後とトータルで考えれば、ポリネシアンセックスは相当な時間をロスする行為でもあるんですね。
忙しい生活をしている現代人が、まんま実践するには難しい面がありますね。
ポリネシアンセックスは男性が勃起を維持できない
一般的なポリネシアンセックスの前戯は、最低1時間とされています。
ですから、前戯の間に男性が挿れたくなってきても我慢することになるわけですが、そのまま前戯に時間をかけ過ぎれば萎えてしまうケースも起こり得ます。
男性に対する性的な刺激がない場合、勃起維持力は一般的にはそこまで長くありませんし、仮に勃起状態は維持できていたとしても、挿入できるレベルではない状態になってしまうケースもあります。
前戯途中で男性が萎えないようにするには、女性からも男性に愛撫をするなど適宜刺激を与え、勃起の維持に協力することが求められます。
また挿入後30分はなるべく腰を動かさないとされていますが、ここでも勃起を維持できないケースは考えられます。
そもそも「萎えてきたら少しだけゆっくり動いていい」とされている理由は、途中で男性が勃起を維持できなくなる可能性が織り込まれているからなんです。
つまり、ポリネシアンセックスは男性が途中で萎える可能性が高いやり方だということです。
ポリネシアンセックスは男性がすぐ射精してしまう
ポリネシアンセックスでは、男性が興奮しすぎてすぐ射精してしまうケースもあります。
4日間も性的興奮を焦らされて、当日も時間をかけて前戯をし挿入するのですから、挿れた段階でイッてしまうケースや、挿入前の愛撫の段階でイッてしまうことも十分にあり得ます。
これは早漏という、男性にとっては意外とショックな出来事で、実際次のような相談も見られます。
ポリネシアンセックスのコツを教えてください。 既に数ヶ月挑戦してる...
(Yahoo!知恵袋より)
「ポリネシアンセックスにチャレンジしているが、挿入前にイッてしまうなど本意ではない射精が続き、彼氏が落ち込んでいる。」という内容です。
せっかく楽しむために取り入れたポリネシアンセックスなのに、途中で萎えてしまったり早漏になってしまったりしては、自信をなくす男性もいて当然です。
ポリネシアセックスはコンドームなしが前提となっている
個人的には、これが一番の問題点だと考えます。
ポリネシアンセックスは、古来の伝承という由来からも、また行為の特性上からも、コンドームなしでの生挿入が前提です。
となると、妊娠の可能性や性感染症のリスクに目を向けないわけにはいきません。
妊娠の可能性については、妊娠してもいいという関係・状態のカップルか、女性がピルを飲んでいるのであれば、さほど問題はないかもしれません。
けれどもコンドームをしなければ、性感染症にかかる危険性は高くなるわけです。
お互いパートナーを信じていたとしても、思わぬところから感染する可能性があるのが性感染症(STD)。
ゴムなしでのセックスはお勧めできません。
島々が離れていて、あまり外部からの疾病が入ってこない状態で伝承されてきたポリネシアンセックス。
コンドームなしが前提のやり方は、人の行き来が多くそのぶん病気も広がりやすい現代社会に向いているとは考えられません。
ポリネシアンセックスを実践に取り入れるコツ
以上のように欠点や、実践するには難しい点も多々あるのが、通常のポリネシアンセックスです。
けっして否定はしませんが、実践できるカップルは限られますし、また実践できたとしても「やり切る」難易度が意外と高い行為なんですね。
とはいえ、精神的な満足感や肉体的な快感という点で、取り入れたい魅力がポリネシアンセックスにあるのも確かです。
ではポリネシアンセックスを現実的な範囲で実践するには、どうしたらいいでしょうか?
成功にこだわらない
まずは「成功」にこだわるのはやめましょう。
一般的なセックスでも、男女双方のさまざまな理由でセックスがうまくいかないことは少なくありません。
ましてや、ここまで解説してきたように、ポリネシアンセックスは決して簡単ではない方法。
準備の4日間でも我慢できなかったり、仕事やらプライベートやらで予定通りに行かないことは普通に起きます。
また男性側が途中で萎えたり、意図しない射精をしてしまったりといった中断要因が多い行為です。
ですのでポリネシアンセックスは、仮に失敗したとしても気にしない、という気持ちでやることがポイントとなります。
これが最初のほうで書かれている「精神的なつながりを重視する」という考え方に関連します。
セックスがうまくいくかどうかよりも、プロセスを通じたお互いの気持ちのつながりを大切にするわけです。
なお女性がイク前に男性が先にイッてしまいセックスが継続できないようなら、オナニーでも構いませんのでなるべく女性もイッて終えたほうがいいです。
ムラムラして我慢できないでしょうから、言われなくてもそうするでしょうけれど。
マニュアル思考から脱する
特に日本人に多いように感じるのですが、皆さん真面目です。
言われたこと、教わったことをそのままやろうとする、といったことはさまざまな分野で言われます。
ですが、ポリネシアンセックスのやり方をそのまま変えずに実践する必要はありません。
始めのほうで書きましたが、ポリネシアンセックスは「保留性交」という考え方のバリエーションの1つに過ぎません。
保留性交とは、なるべく射精までの時間を長くしたり、そもそも射精を目的としないセックスのことです。
これは日本では「接して漏らさず」が有名な房中術の一技法として存在しますが、房中術自体は古代中国から伝来した方法です。
またアフリカでは、新婚カップルの男性が女性の足の間に位置し、男性器で女性器を1時間くらい愛撫してから挿入する、といった保留性交のやり方があります。
つまり「挿入まで時間をかけて焦らすことでお互いの心身を高ぶらせ、それから挿入する」といったやり方は、各地に存在するわけです。
保留性交は、なにもポリネシアンセックスだけの専売特許ではありません。
さらに言えば、現代でも焦らしてからセックスするといい、といったテクニックはよく知られています。
ですのでポリネシアンセックスをやるなら、自分たちのできる範囲で、できるところを取り入れる、という思考と工夫がポイントです。
正しいやり方にこだわってセックスを楽しめなかったり、気持ちよくなかったりしては本末転倒です。
現代版ポリネシアンセックスについて
以上が、私のポリネシアンセックスについての考えです。
ポリネシアンセックスのやり方を知ったうえで、要素をうまく自分たちのセックスに落とし込むこと。
これが最大のポイントになります。
もちろんポリネシアンセックスをフルコースで実践できるのでしたら、してもいいと考えます。
相手の女性と話し合ったうえで、いろいろ試してみてください。
なおアレンジ版で、私が勝手に「現代版ポリネシアンセックス」と呼んでいる方法があります。
ポリネシアンセックスの欠点を解消したやり方です。
以前、この現代版ポリネシアンセックスを教えた知人が実際にやってみたら、相手の女性がセックスの最中に涙を流して喜んだそうです。
こちらは限定記事で紹介しています。
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限定記事について
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どんな物事でもそうですが、ポリネシアンセックスもメリットとデメリットがあります。
完璧に成功させようとせず、まずエッセンスを取り入れるところから始めてみてくださいね。